台風一過のお話
『たいふういっか』と聞いて、小さい頃想像したのは、台風のご一家だった。
それはもう、盛大に勘違いしていて、きっと一年に日本に上陸した台風は”家族’というくくりになるんだろうと考えていた。だから、台風が少なかった年は家族。多かった年は大家族。ホームアローンの大家族や磯野家の皆さまを連想していたのをよく覚えている。
米ハリケーンには人の名前が付けられているわけだが、そんな中途半端な知識も俺の『一過』→『一家』という勘違いを手助けしていたのかもしれない。だから、例えば台風6号の事を六号さんとか呼んでいた。台風の目も、ガチな目ん玉だと思っとった。
アメリカでもハリケーンの名前を、発生した年と順番を組み合わせた数字で呼んでいた時期があるらしい。ところがどっこい、気象学者さんやメディアが混乱をきたすことがあったのだとかなんだとか。
どのハリケーンが、どこに接近しているのかを明確に示すために、アルファベット順に人の名前を付けることにしたそうだ。
数字から人の名前にしたメリットは、音声学的に数字よりも人の名前の方が覚えやすい点。そして、より効率的にコミュニケーションが取れる点。だから、小さい頃俺の耳にも残ったんだな。うんうん。納得。
うん。さすがに俺も大人に成る前に『台風一家』が『台風一過』であることを知った。
前置きが長くなったが、本題に入ろう。
台風一過とは、台風が過ぎ去る事。台風が過ぎ去って晴天となること、またその状態を指すらしい。比喩的に、騒動が収まって落ち着いた状態となる事にも使うそうだ。
俺は思った…
…台風通った後に晴れんの…なんで?…
結論から言うと、台風が来た後に高気圧がくるかららしい。
こっから先は、また長くなるので。お好みで。
台風氏は、日本付近まで北上すると進路を東向きに変えるらしい。ここもまた、東向きに進む理由があるようなんだけども、いかんせん長くなってしまうので割愛。別に記事を書きます。
台風が東行こうかなって時に気圧の谷が進んでくると、台風はその気圧の谷(高圧部と高圧部の間というのを目にした…)に乗るようにして、向きを変えることが多いとのこと。
台風の話、なかなかハードル高いな。
俺の解釈だと、徒歩で日本付近までやってきた台風氏が『…そうだ、東いこう。』ってなったときに気圧の谷という名の車に乗って移動みたいな解釈になる。
そのため台風が移動すれば気圧の谷も移動。台風の後に気圧の谷が移動するので、高気圧に覆われるそうな。この高気圧が重要だ。
高気圧に覆われているところでは、『下降気流』と呼ばれる下向きの風が発生するらしい。(低気圧だと逆で上向きの風が発生する)雲というのは、水蒸気を含む空気が上昇して冷やされてできているそう。高気圧ではそれと反対。下降気流によって雲が降下すると、気温が上がって温められる。水の粒が水蒸気に変わる為、雲が消えるらしい。このため、下降気流が発生している所(高気圧で覆われたところ)では、雲が発生しにくくなるらしい。だから、天気が良くなるんだそうな。
さらに、台風は湿った空気をエネルギーとしているので、それまでそこにあったじめじめとした空気は台風がすべて吸い込んで持っていくらしい。まるで生きた除湿器。だから、通過後は空気が乾燥するんだってさ。
※必ずしも晴れるとは限らない。秋雨前線の話であったり、地域によってもいろいろあるようだ。
小さい頃の勘違いの話をするのに、色々と調べ始めたわけだが。調べ始めたらきりがない。だから、専門家ってすげぇなってとても思う。世の中は面白いことばかり転がっている。